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【のぞきめ】、読みました。




始めに言っておくならば、
ワタクシは比較的、
怪談話の好きなタイプの人間である。



正確には【怪談】というか、
【怪異】と呼ばれるような代物に
微妙に心惹かれるものがあって、
気が付けば本棚にも
そうした傾向が如実に顕れていたりする。



そんなわけで、
今回話題にする本もまた、
何となく心惹かれるものがあって、
手に取った一冊なのです。






今回は特にネタもないので
最近読んだ本をちょこちょこと話題に挙げてみようかと…!



感想とまではいかないので、
【紹介コーナー】的なゆるーい感じで
のんびり書いてみようと思います。










さて、
今回紹介する本は
角川ホラー文庫から出ている、
三津田信三 著【のぞきめ】です。



のぞきめ


この本は
明確にそういう表現はないけれど、
おそらく作者の三津田氏?(作中では【僕】)が
ひょんなことから、
【のぞきめ】という怪異に関する怪異譚をたまたま2つ蒐集し、
何らかの因果を感じた【僕】が、
その二つの怪異譚を世間に語るという体裁をとっています。



ええ、
そうした作風の影響もあって、
書かれている怪異譚が
物語として創作した作り話なのか、
あるいは本当に誰かの体験した話なのか、
判然としない印象を受けてしまうというわけです。



つまるところ、
【のぞきめ】という怪異が
本当に存在するのかどうなのか、
わからない怖さがあるってことですね…



恐怖ってのは基本的に
思い込みからくることも多い感情なので、
こうした創作なのかどうなのかわからない怪談話というのは
あとからジワリとくることもありますから…



もう一つの特徴として、
ホラーとミステリーという二つの要素が
上手く混ざり合っているという点でしょうか。、
推理するとか、
そういう意味のミステリーではないのですが、
なるほどと思わされる点が多かったのも事実です。



まぁ、
推理物好きな人には
納得のできない部分もあるので
その辺は受け手次第だと思いますが…。










さて、
では内容はどうなのかと言いますと、
先にも言ったように、
この本には2つの怪異譚が描かれています。


1つは
筆者によって
『覗き屋敷の怪』と名付けられたもの。



こちらは
筆者が知人から体験談を聞き、
それを小説風にまとめてみたという形をとっています。



内容は要約するとこんな感じ。



とある大学生が
夏休みを利用して
辺鄙な貸別荘リゾート地でバイトをし、
その中で、禁じられた廃村に立ち入り、迷い込んだ屋敷で怪異に遭遇する。




こちらは
体験者の知識のなさを反映した結果か、
自分や周りの行動と起こった出来事が
整然と書かれるだけにとどまり、怪異に対する分析はあまりされていません。



そのため、
純粋に【のぞきめ】という怪異の影響を受けると
どのようなことが起こるのか、
それが露骨ともいえる形で否応なしに読み手に伝えられる内容となってます。



要するに、
【のぞきめ】という怪異はこんなんですよ!
という、紹介パートでしょうか。



そうした意味でも
次の怪異譚に比べて、
より【ホラー要素】の多いものになっています。








そして2つ目の怪異譚は
筆者によって
【終い屋敷の凶】と名付けられています。



こちらは
とある民俗学研究者が
若かりし頃に【のぞきめ】に遭遇し、
それを記述したにもかかわらず、
長らく封印していた記録を、
筆者が入手し、それをほぼそのままの形で載せたという体裁になってます。


つまり、
この章で使われる一人称は
【筆者】ではなく、
【研究者】を指しており、
その人物の一人語りとして綴られているわけです。



こちらの怪異譚では
中心人物が民俗学に造詣が深い人物となっているためか、
民俗学的な見地から、
怪異や風習などと言ったものの分析がなされ、
【ホラー】というよりは【伝奇物】といった趣が強くなってるのが印象的でしょうか。



内容の方はこんな感じです。

大学で民俗学を学ぶ【私】は
ひょんなことから親友に
自分の生まれ故郷は【弔い村】という異名を持ち、
そして自分の実家には【のぞきめ】と呼ばれる憑き物がいると告白される。


その後、
怪死した親友の墓参りのために
彼の生まれ故郷と生家を訪ねるのだが、
【終い屋敷】と呼ばれるその屋敷で、
他の人には見えないらしい女の子が
こちらを覗いているのを見てしまい…。





こちらの
【終い館の凶】は
時系列的には一つ目の【覗き屋敷の怪】の数十年前となっていて、
こちらに登場する親友の故郷、
【弔い村】こそが、【覗き】の方で廃村になっていた村で、
親友の生家【終い屋敷】こそが、【迷い込んだ屋敷】になっているわけです。




つまり、
全く同一の場所で、
時系列の異なる二つの出来事を
筆者はたまたま蒐集してしまったという形になっているわけです。



こちらの【終い屋敷】の方では
ミステリーの要素を微妙に含んでいて、
筆者の考えとして、
この【終い屋敷】で現れた【のぞきめ】の正体に迫っています。









こうした2つの怪異譚から
【のぞきめ】について語られているわけですが、
その実、
【のぞきめ】というものが何なのか、
それは全く分からないというものが、ジワジワ来る怖さなんだよね



というのも、
先にも言ったように、
1つ目の【覗き屋敷】の話はホラーなんですよ。
で、2つ目の【終い館】はどっちかっていったら【伝奇物】なんですよ。


ニュアンス的なものなので
伝わりにくいとは思いますが…。


そもそも
1つ目と2つ目では
表面上、同じ【のぞきめ】を柱に話が組まれてますが、
取り扱ってるものが違うと言いましょうか…。
同じものについて書かれているようで、実は全く別物であると言いましょうか…。



読んだ人なら
何となく理解できると思うんですけれど、
とにかく、【覗き屋敷】で描かれた【のぞきめ】はホラーなんですよ。
でも、【終い屋敷】で描かれた【のぞきめ】は因習等の人の営みなんですよ…。



つまり、
【覗き屋敷】で描かれる【のぞきめ】は怪異そのものなんですよ。
逆に【終い屋敷】ではそれが誕生した経緯と、
それを生んでしまった人の業が描かれているというかなんというか…。



どちらにしても、そら恐ろしい話です









というわけで、
今回は【のぞきめ】という本を紹介してみたわけですが、
どうやら、これ、映画化するようです…。



とはいえ、
なんか原形をとどめてなさそうな、
嫌なアレンジが
例によって例の如く加わってそうな気がするので、
正直、あんまり期待してないのはナイショです



ほら、
ワタクシ、
怪談とかホラーっていうよりも
【怪異】が好きなのであって、
別にホラー系なら無条件で好きってわけじゃないので…



というか、
キャッチコピーが
既になんか【コレジャナイ感】が漂っているような…?



【覗かれると死ぬ】



あれ?
なんかすごく違和感があるような…?
なんかすごいチープなホラー感が現れてるような…?



いや、
断片的に捉えれば
そうなのかもしれないけれど、
なんだろう、この【コレジャナイ感】…。



すごく大事なものを
色々すっ飛ばしたらそれが残った…。
そんな感じの印象を受けるのは何故…?



キャスティングが
元某アイドルグループの人って話だけど、
それは売りにしたらいけないところだと思われる…。



公式HPで
一番最初に出てくるキャッチフレーズが
【○○(←主演者の名前)全て覗かれる】っておかしいでしょうよ…。




物語の内容以前に
実績のないキャスティングを前面に持ってくるとか、
地雷臭しかしないんですが…。



この手の原作ありきの作品、
ゲームでもアニメでも映画でもそうだけど、
原作が好きな人が作らないと大惨事になる傾向が強いよね…。
余計なオリジナル要素の追加とか、
大事なところ削りに削って、最後に何も残ってないとか…。



うん、
小説の方は
もともと民俗学的なものに
個人的に興味があったりしたので色々と楽しめましたが、
映画は華麗にスルーすると思われます




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Author:・リヴ・
現在、名古屋在住の
『まったり生きる』事に憧れる若造。


ゲームしたり、本読んだり、
お散歩したり、サイクリングしたり、
時々、短い『お話』を書いてみたり…。
結構色々やってます。

広く浅くをモットーに清く正しく(?)生活中!

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